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【現代碁の最前線】小目の一間バサミ定石のカケツギ型解析【結城聡九段】

 今回は小目の一間バサミ定石で現れる「カケツギ型の解析」を結城聡九段の解説でお送りします。配石の違いで積極的に戦えるか否か、大きく変わるので事前に把握したいところ。

天元・十段でタイトル奪取、早碁棋戦で実績を残している結城九段

結城聡九段プロフィール
 昭和47年(1972年)2月11日生。兵庫県出身。師匠は佐藤直男九段。昭和59年入段、平成9年九段。関西棋院所属。
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【主な成績】
1990年:第15期新人王戦準優勝
1993年:第18期新人王戦優勝
1997年:第22期碁聖戦挑戦者
2002年:第27期碁聖戦挑戦者
2005年:第29期棋聖戦挑戦者、第30期碁聖戦挑戦者、第14期竜星戦優勝
2006年:第15期竜星戦準優勝
2007年:第16期竜星戦準優勝
2009年:第34期碁聖戦挑戦者、第56回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦優勝
2010年:第36期天元戦奪取、第57回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦優勝、第22回テレビアジア選手権準優勝
2011年:第20期竜星戦準優勝
2012年:第59回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦優勝
2013年:第51期森ビル杯十段戦奪取、第60回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦優勝
2014年:第61回NHK杯テレビ囲碁トーナメント戦優勝
2015年:第24期竜星戦 優勝
2016年:第41期棋聖戦挑戦者決定トーナメント戦出場
2022年:第31期竜星戦準優勝


テーマ図「カケツギ型の解析」

 白2のツケに、黒3以下とカケツギで受けるのが昔から打たれている手法。白はどのように戦うべきか、配石に注意して臨機応変に対応したいところです。

1図(手厚い収束)

 白1と封鎖されない形を作るのが出発点。黒2と上辺を守るなら、白3が好点。黒4から8と生きを図るなら、白9など大場へ先着できるので白悪くない展開です。

参考図1(冷静な対応)

 前図の黒4で1と工夫されても、白2以下と右上を先手で補強できるので、白が足早に地を稼げます。

参考図2(やり過ぎ)

 白1、3と分断するのはやり過ぎ。黒4以下で黒の負担が軽いコウへ導かれます。白aと抜いても、黒bのコウ材があり、白不利な戦いです。

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