第71期王座戦五番勝負第4局・棋譜解説
11月30日に「第71期王座戦五番勝負第4局」(主催・日本経済新聞社)が、山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われた。井山裕太王座が中盤で主導権を握り、挑戦者の余正麒八段に勝利した。「王座の怪力、恐ろしいほどの攻めでした」と解説の首藤瞬八段。早速、本局を振り返って頂こう。(対局の模様はこちら)
〈第71期王座戦五番勝負・第4局〉
黒 井山裕太王座 白 余正麒八段
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第1譜(1―36)「間合い図る」
〈第1譜〉黒番は井山王座。序盤は黒21、23と下辺の白にプレッシャーをかける展開に。黒29のハネ出しに白30から34と力強く反発した瞬間が分岐点。「黒35と形を重視した打ち方は井山さんらしい」と首藤八段。
〈参考図1〉黒1、3と反発するのも想定された進行。ただし、白4以下と脱出され、左下と中央の黒が危うい姿となり、難しい戦いとなる。
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