小山空也六段は８期目の本戦出場。２回戦で田中康湧五段を破り、３回戦進出を決めた。迎え撃つ藤沢里菜女流本因坊は８期目の本戦出場。
　藤沢が中盤でペースを掴み、徐々にリードを広げて優勢を確立。終盤で事件が起きかけたが、藤沢は正確に対処して逆転を許さなかった。
　解説は村松大樹七段。

〈第33期竜星戦本戦Ｅブロック・３回戦〉
黒　藤沢里菜女流本因坊　白　小山空也六段

※棋譜再生は最終譜のあとにございます。

〈第１譜〉１―29

　藤沢の先番。黒１から５は最近よく見られる立ち上がりだ。
　黒17のツメに、小山は白18、20と左辺から迫っていく。黒21のスベリには、白22、24のハネツギで応える。続く白26の切りが狙い。黒Ａのシチョウは成立しない。黒27は、そのシチョウアタリだ。
　白は右辺を受けず、白28と上辺を連打。黒も29と右辺を連打し、フリカワリの進行となった。