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表、16歳 白星デビュー【第72回NHK杯】

 横塚力七段(29)は3年ぶり3回目、表悠斗二段(16)は初出場。今期最年少出場の表が終始落ち着いた打ち回しを見せ、最小差でヨセ勝った。解説は寺山怜六段。


〈第72回NHK杯1回戦・第8局〉
黒 横塚力七段 白 表悠斗二段

横塚(左)と表

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。

〈第1譜〉1―31

 横塚は日本棋院東京本院、表は関西棋院所属。本局が初対戦となる。「横塚さんは地にからく、ガチャガチャいかない。明るい碁です。表さんについてはよく分かりませんが、本局を見る限り、バランス派。手厚い棋風と思います」と寺山六段。
 白8と早々のツケ。ダイレクト三々同様、AI(人工知能)得意の様子見である。黒10や13のノビなら利かしと見て、ほかに向かう。黒9の上ハネなら白10の下ハネである。「黒9で1図、1の下ハネもよくあります。白16までは、互角の競り合いです」。
 黒11とアテ、黒23まで黒は厚みを得、白は地を稼ぐワカレで一段落した。目新しい変化だが、「プロの間では、定石のようなものです」。白18では2図、1のカケツギも有力。「これも互角です」。
 白24は絶対のヒラキ。逆に黒Aとハサまれてはたまらない。黒31まで、まずは穏やかな序盤戦。「黒25の大ゲイマが少し珍しい。もちろん、一路下の小ゲイマでも問題なしです」。

1図
2図

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