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第42回碁界の礎百人―名人位を巡る坂田・藤沢の激突【坂田栄男⑥藤沢秀行④】

 初代名人に誰が就くか。読売新聞社や『棋道』の予想投票も一般的な下馬評も呉清源と坂田栄男に人気が集中し、二番手グループが木谷實、高川格、そして藤沢秀行らだった。まず跳び出したのが坂田と藤沢である。藤沢は一度も勝ったことのない呉を破って勢いに乗り、坂田は本因坊獲得以降も勝ちまくった。両者の対決は初代名人を争う大一番と見られた。ここまで藤沢は5勝2敗、坂田はタイトル戦に追いまくられて名人戦の消化がおくれ、3勝無敗。坂田が勝てば独走する可能性があった。

藤沢秀行

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