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芝野、微細なヨセ勝負を制す【NHK杯】

 準決勝初進出の芝野虎丸名人(24)と準優勝1回の志田達哉八段(33)が激突。中盤の競り合いで、志田が優位に立ったが、芝野はじっと我慢。ヨセ勝負に持ち込み、最小差で差し切った。解説は寺山怜六段。


〈第71回NHK杯準決勝・第1局〉
黒 志田達哉八段 白 芝野虎丸名人

芝野虎丸名人(左)と志田達哉八段

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります

〈第1譜〉1―30

 対戦は9度あり、芝野の5勝4敗とほぼ五分。内訳を見ると、黒番で2勝4敗。白番で3勝と面白い結果となっている。
 黒17まで、典型的なAI(人工知能)流の立ち上がり。上辺の形が目新しい。白18は20のノビなら穏やかだが、黒19を誘った。黒19と切り、競合い開始である。黒25までは自然な進行。ここで、芝野は斬新な手を繰り出す。黒27に対する、白28、30の仕掛けだ。寺山六段は「いきなりですか。おそらく、研究済みなんでしょう。白28は1図、1以下なら自然で、互角の進行」と驚いた。

1図

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