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第73回碁界の礎百人―趙治勲、大逆転で大三冠に【藤沢秀行⑨趙治勲③】

ドラマチックな展開で迎えた第7期棋聖戦七番勝負第7局。藤沢(右)から趙がタイトル奪取
史上初の大三冠を達成した趙。局後、インタビューを受ける

 昭和58年は囲碁史の転換点だった。主役は26歳の趙治勲である。前年、趙は名人、本因坊の二大タイトルを手中に収め、十段も併呑。残るは棋戦序列一位の棋聖だった。その棋聖戦は藤沢秀行が6連覇中。第6期で林海峰に大苦戦しながらも防衛を果たしたとき、藤沢は「次は必ず趙治勲が出てくる」と語ったという。藤沢の予想は的中し、趙は最高棋士決定戦を制して挑戦者に名乗りを上げた。

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