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第38回碁界の礎百人―藤沢秀行、トップ戦線へ【藤沢秀行①坂田栄男④】

  昭和30年代に入ると、藤沢秀行の活躍が目立ってきた。まず32年、五段から七段までが出場する若手の登竜門の首相杯争奪戦(共同通信社)で、藤沢は決勝で大平修三を破って優勝。34年には日本棋院第一位決定戦(地方紙囲碁連盟)で宮下秀洋を倒して優勝。なお首相杯も日本棋院第一位決定戦も第1期。新棋戦に強いとの藤沢の評判は、このころからできつつあったのだろう。
 藤沢の名を決定的に高めたのが最高位戦での活躍である。最高位戦(朝日新聞)は本因坊戦(毎日新聞)、最強戦(読売新聞)とともに当時の三大棋戦といわれた。藤沢は第3期最高位戦リーグに参加して残留。第4期も残留。そして第5期は6勝2敗で坂田栄男最高位への五番勝負挑戦を決めた。

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