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余、初勝利【王座戦五番勝負 第2局】

 3連覇(通算9期の獲得)を目指す井山裕太王座(34)に初の七大タイトル獲得を狙う余正麒八段(28)が挑戦している第71期王座戦日本経済新聞社主催)五番勝負第2局が10月27日(金)に京都府京都市「ウェスティン都ホテル京都」で行われた。
 20日(金)に行われた第1局では井山王座が白番中押し勝ちをおさめ、防衛へ向けて幸先の良いスタートを切った。
 続く第2局、対局の結果、余八段が白番半目勝ちをおさめ、1勝1敗のタイとした。
 第2局の模様をお伝えします。

井山裕太王座 平成元年(1989年)5月24日生まれ。大阪府出身。石井邦生九段門下。日本棋院関西総本部所属。平成14年入段、21年九段。2度の七冠を達成するなど碁界の第一人者。

余正麒八段 平成7年(1995年)6月19日生まれ。 台湾出身。 張呂祥六段門下。関西棋院所属。平成21年入段、30年八段。七大タイトルに手が届いていないのが不思議な実力者。

 両者のこれまでの対戦成績は井山20勝―余4勝。

第71期王座戦挑戦手合五番勝負第2局
手番  :黒番=井山裕太王座
     白番=余 正麒八段
持ち時間:各3時間、残り5分前より秒読み
主催  :日本経済新聞社
立会人 :山田規三生九段
新聞解説:村川大介九段
記録  :鳥井裕太四段、塚田千春初段
ネット「幽玄の間」&YouTube解説:横塚力七段

 9時52分、先に入室したのは挑戦者の余。手拭いで盤石を丁寧に拭き清め、王座が来るのを待つ。

 9時55分、井山王座が入室。

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