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熱戦を芝野が制して先勝 棋譜解説【第3回テイケイグループ杯俊英戦 決勝三番勝負第1局】

 「お互いに形勢が悪くなっても容易に土俵を割らず、形勢が二転三転。大熱戦でしたね」(鶴山淳志八段・放送解説)
 「第3回テイケイグループ杯俊英戦」(協賛・テイケイ株式会社ほかテイケイグループ各社)決勝三番勝負第1局が4月6日、東京都千代田区の「竜星スタジオ」で行われた。昨年末の本戦リーグを勝ち抜いた芝野虎丸名人関航太郎九段がぶつかった。好調な若手同士の一戦だけに勝負はなかなか決まらず、最後の最後にヨセで抜け出した芝野が先勝。初のテイケイ杯俊英戦優勝にあとひとつと迫った。

 本局は解説・鶴山淳志八段、聞き手に木部夏生三段を迎えて「囲碁・将棋チャンネル」およびYoutube「囲碁将棋プラス」で中継された。
 今回は両者の検討と、鶴山八段の解説、ネット対局『幽玄の間』での金秀俊九段の解説をもとに本局を振り返ろう。(記・関根新吾)

芝野虎丸名人

 「(テイケイ杯俊英戦は)2年連続準優勝で終わっています。さすがにそろそろ優勝して卒業したい気持ちはあるので、優勝できるように頑張ります」

関航太郎九段

 「(芝野名人は)今回俊英戦に出場した選手の中では一番厳しい相手。精一杯ぶつかっていきたいと思います」

〈第3回テイケイグループ杯俊英戦・第1局〉
 関航太郎九段 白 芝野虎丸名人
持ち時間:各2時間、残り5分から秒読み

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〈第1譜〉1-33 「研究済みの一手」

 握って関の先番。序盤から速いテンポで着手が進んだ。黒23ノゾキが目を引くところ。「関九段の研究の一手に見えます」と金九段。芝野はこの手は初見ではなかったそうだ。白28まで穏やかに進み、黒33までは全く互角の立ち上がり。模様を張り合う展開が予想されていたが…。

関九段が黒石を1つおき、芝野名人が白石を数え13個。関九段の先番と決まった
黒番となった関九段が初手を打ち、三番勝負がはじまった

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