第62回碁界の礎百人―坂田、2年連続2連敗3連勝【坂田栄男⑰趙治勲①】
昭和50年、22期続いた日本棋院選手権戦は天元戦に移行するため終了した。日本棋院選手権の最後を飾ったのは坂田栄男である。第20期に大平修三を降して日本棋院選手権者になると、翌21期には加藤正夫、22期にはタイトル戦に初めて挑む趙治勲を退けて3連覇。その勝ちっぷりがすさまじい。加藤には2連敗後の3連勝、趙にも同じことをやってのける。新聞の観戦記を担当していた私は「林くんの3連敗4連勝は確かにすばらしい。しかし2年連続2連敗3連勝も同じようにすごいと思わないかい。それを強調してほしい」と坂田にいわれたことを思い出す。
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