藤沢、逆境を覆し4度目の優勝【第9回扇興杯女流囲碁最強戦・決勝】
7月14日に「第9回扇興杯女流囲碁最強戦」(協賛・センコーグループホールディングス株式会社)の決勝が、滋賀県の迎賓庵「あけくれ」で行われた。本局は、藤沢里菜女流本因坊が苦しい時間の長い内容だったが、後半からジリジリと差を縮めて、上野愛咲美女流立葵杯に白2目半勝ちを収めた。藤沢女流本因坊は、本棋戦4度目の優勝を飾った。
藤沢里菜女流本因坊インタビュー
「ずっと苦しい碁でしたが、優勝できて嬉しいです。SENKO CUPで上野愛咲美さんが優勝(2022年)されていますので、私も優勝できるように精進して頑張っていきたい」
第1譜(1―31)「急所突く一撃」
黒番は上野女流立葵杯。局面が動いたのは、白22から26と左辺の黒へ迫った攻防。黒27で28は白27と封鎖されて黒がツライため、実戦のように反発するのは当然の態度。黒29と白30を交換した後、黒31と形の急所を突くのが好手。白Aは黒Bが厳しく、白の受け方が悩ましい局面だ。
参考図1(互いに反発)
白24で1、3と左辺に迫るのが通常の着想。本図でも黒4と反発されるも、白5以下と互いに突き抜けて互角に近い進行だ。
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