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【現代碁の最前線】模様対策に使える小目周辺のサバキ【福岡航太朗五段①】

 今回は模様対策に使える「小目周辺のサバキ」を福岡航太朗五段の解説でお送りします。相手の勢力圏だからこそ、知っておきたい呼吸があります。通常の定石ではない、臨機応変の打ち方を習得してみてください。

1年毎に成績を上げ続けている福岡五段

福岡航太朗五段のプロフィール
 平成17年(2005年)12月22日生。東京都出身。洪清泉四段門下。平成31年入段、令和6年五段。日本棋院東京本院所属。

【主要な実績】
2021年:第46期新人王戦本戦入り、第46期棋聖戦Cリーグ、第31期竜星戦本戦入り、第47期碁聖戦本戦入り
2022年:第47期新人王戦本戦入り、第70回NHK杯テレビ囲碁トーナメント出場、第47期棋聖戦Cリーグ、第32期竜星戦本戦入り、第2回テイケイ杯俊英戦リーグ入り
2023年:第48期新人王戦ベスト4、第71回NHK杯テレビ囲碁トーナメント出場、第48期棋聖戦Cリーグ、第30期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦本戦入り
2024年:第49期碁聖戦ベスト4、第49期新人王戦本戦入り、第72回NHK杯囲碁トーナメント出場、第49期棋聖戦Cリーグ、第31期阿含・桐山杯全日本早碁オープン戦本戦入り、第33期竜星戦挑戦者決定トーナメント進出


テーマ図「敵陣突入のカギ」

 白1と左辺に構えられた後、黒はどのように突入するべきかが焦点。様々な変化が想定される中、福岡五段がオススメする戦法を中心に紹介します。

1図(乱戦模様)

 黒1と突入するのは、白2と迫られて黒の守り方が悩ましいところ。例えば、黒3と働きかけるのは、白4以下で黒不利な戦いを強いられます。

参考図1(工夫の利かし)

 部分的に、黒1と白2を交換した後、黒3と整形する手段が成立します。白4には黒5以下でaとbを見合いにして攻めを無力化できるからです。

参考図2(出遅れた格好)

 ただし、白2以下と簡明に地を稼がれても、黒は互角以上の結果を望めません。黒はもう少し工夫したいところ。

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