井山、充実の2勝目 【名人戦七番勝負第5局・棋譜解説】
芝野虎丸名人3連勝のあと井山裕太王座が1勝を返して迎えた第48期名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)第5局は、10月23、24日の両日、すっかりおなじみの対局場、山梨県甲府市の「常磐ホテル」で打たれた。
第4局と第5局の間は10日あったが、両対局者ともスケジュールが詰まっていた。
芝野名人は18日に中国に飛び、20日に農心辛ラーメン杯第4戦を打ち(中国の謝爾豪九段に負け)、21日に帰国、そして22日に甲府に移動する過密日程をこなす。
芝野「負けが込んでいるが、そんなには気にしていない。次に向けてがんばっていこう、という感じです。前局はまずい内容。打ち慣れた常磐ホテルでがんばりたい」
井山挑戦者も王座戦五番勝負第1局を20日に打ったほか、碁聖就位式など忙しい日々を過ごした。
井山「コンディションに気をつけながらそれなりに充実した時間が過ごせている。体調もかなり万全になってきた。(カド番に追い込まれているが)最近は追い込まれるパターンが多くて。改善していきたいが、そこからどうしていくか、以前よりはうまくいくようになっている。とにかく悔いの無いよう、開き直っているとまではいわないが、最後かもしれないという思いで、いいものを出して行きたい」
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