第53回碁界の礎百人―22歳加藤の奮戦及ばず【林海峰⑤加藤正夫①】
昭和40年代の前半、林海峰に続いてトップ戦線に躍り出た若手は加藤正夫だった。加藤は入段こそ17歳と遅かったが、20歳四段のとき、第23期本因坊戦の一次予選から二次、三次と勝抜き、最終予選も突破。10連勝でリーグ入りを成し遂げる。四段でのリーグ入りは当時の記録である。リーグは3勝4敗で惜しくも残留ならず。しかし翌24期もリーグ入りして5勝2敗。藤沢秀行、高川格とのプレーオフを制して挑戦者になった。五段22歳の加藤と27歳の林との七番勝負は〝ヤング本因坊戦〟と話題になり、大いに盛り上がった。林の3勝2敗で迎えた第6局を見ていただこう。
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