第32回碁界の礎百人―本因坊9連覇中、一番の苦戦【高川格②杉内雅男】
高川格の本因坊9連覇を振り返ろう。上から昭和の年、対戦相手、結果である。
・27年 本因坊昭宇 4―1で奪取
・28年 木谷 實 4―2で防衛
・29年 杉内雅男 4―2で防衛
・30年 島村利博 4―0で防衛
・31年 島村利博 4―2で防衛
・32年 藤沢朋斎 4―2で防衛
・33年 杉内雅男 4―2で防衛
・34年 木谷 實 4―2で防衛
・35年 藤沢秀行 4―2で防衛
4勝2敗での勝利がじつに7回。第7局までもつれたことは一回もない。だからといって楽に防衛を重ねたわけではない。
とくに杉内雅男(1920―2017)の挑戦を受けた3連覇目は、高川が後年「一番苦しかった」と述べたように薄氷の防衛だった。
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