更なる高み目指して【第42期女流本因坊就位式】
1月19日に「第42期女流本因坊就位式」が東京都千代田区のザ・キャピトルホテル東急で行われた。藤沢里菜女流本因坊の4連覇(通算7期)を祝しに、関係者やファンの方が大勢駆け付けた。本式典の模様をお届けする。
光永淳造六段の祝辞
藤沢さんの入段前の2年ほど、指導したことがありました。プロになるのは間違いなかったのですが、本当に小さい頃から『才能の塊』という言葉がぴったりで努力も惜しまない。入段試験を合格された時は本当に嬉しかった。昨日のことのように思い出されます。その後、あまり接点がありませんでしたが、予想通りの活躍を見て『この子と勝負できる子を育てたい』という気持ちが芽生え始めました。弟子の徐文燕にも、藤沢さんのことを話して「ぜひ良い目標として頑張ってほしい」という気持ちでやってきました。
繋がりの復活
週刊碁の新初段シリーズで「誰と打ちたいですか」と言われた時、(徐二段が)藤沢さんを指名しまして、対局が実現しました。その日に3人でご飯を食べに行ったのがきっかけで、藤沢さんとのつながりが再スタートしました。
趣味のヨセ問題作成
趣味で13路盤の問題を少し作ってまして『これがいいかな』というものを藤沢さんに出していました。忙しい中で研究会に顔を出してくれたお礼の気持ちも込めて。でも、そんなに頻繁に作っている訳じゃないですし、簡単にできるものでもありません。たまに良いものができたら送るということを繰り返していました。
終盤力アップのキッカケ
藤沢さんとの関係が大きく変わったのが去年の4月。徐文燕から「毎日問題を作ってほしい」ととんでもないこと言い出されたのが始まりでした。1題を作るのにとてつもない時間がかかりますし、うまくいかないこともよくあります。それを毎日は冗談じゃないと思っていたんです。それを聞きつけた藤沢さんが「(ヨセの問題を)作っているなら、私にも出してほしい」と。「いつまで?」と聞いたら「1ヵ月後に大事な対局があるので、そこに向けてモチベーションを高めたい」と。1ヵ月なら大丈夫かなと思っていたのですが――。
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