石の呼吸③【星のツケ二段定石】
このコーナーは最新形の活用や主流の打ち方を紹介します。今回のテーマは「星のツケ二段定石」の解析です。基本から応用まで数回に分けて紹介しますので、ご期待ください。
テーマ図「ツケ二段の原点」
黒1、3のツケ二段は現代を代表する定石の1つ。初回はツケ二段定石が評価されるキッカケとなった変化を解説します。
1図(手厚い進行)
白1から5が従来の受け方。ただし、黒6とオサエ込まれて黒の厚みに軍配が上がります。
2図(ノゾキ対策)
白1と様子見された場合、黒2と白3を交換して白2子を捨てづらい形にした後、黒4以下と封鎖するのが好手順。
白7と包囲網突破を図られた瞬間、黒8のアテが絶妙なタイミング。白9と受けるなら、黒10以下と厚みを築いて黒成功。
3図(強力な反撃)
白1と受けられても、黒2から4と傷を守って問題ありません。白5から7と脱出された後、黒8と動き出して黒有利な戦い。
白9の切りには、黒10以下と左下の安全を確かめながら、下辺の攻めに転じます。
白17と脱出を図るなら、黒18と受け方を利くのが好手。白19の逃げ出しを誘導し、黒20以下と封鎖するのが本命の狙い。
白25と手を戻さざるを得ず、黒26以下で左下の安全を確かめながら、下辺の攻めを継続して黒好調。
4図(見合いの好点)
前図を避けるため、白1から3と下辺の補強を優先するなら、黒4でaとbの好点を見て黒が戦える碁形です。
5図(好感触の利かし)
白1と守りを優先するなら、黒2から4と下辺の白に働きかけられるのが黒の自慢。白5は省けず、黒6と下辺を固めて黒成功。
6図(主導権を握る)
かと言って、白1と下辺を守るのは、黒2と左下の白を封鎖して黒十分。
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