読みの弱点を覆す戦い方【平田智也八段インタビュー】
今回は平田智也八段に普段の勉強方法を中心にインタビューしました。AI同士の棋譜を5000局近く並べたエピソードや「頭の中から碁石が消える」意外な悩み、一流は勝率7割の理由など、盛りだくさんでお送りします
5000局の棋譜並べ
――普段の勉強方法を教えてください。
「1、2年前は碁盤で棋譜並べをしていました。主に、CGS(Computer Go Server)にあるAI同士の棋譜です。1年で約5000局は並べていました。今はAI研究することもありますが、若い子に教わることが多いです。主に藤井君(浩貴二段)で、彼に教わるのが主な勉強方法になっています。
――藤井二段とはどのように勉強されているんですか?
「彼は本当に何でも知っていて、全てを教わっています。彼は棋院によくいるので、研究会などでレクチャーを受けています。最近では、藤井君に教わる以外の勉強は、今はしていないですね(笑)。AI同士の棋譜並べをしていた時期でも、教わっていました」
――1、2年前、AIの自己対戦を並べて、どんな効果がありましたか?
「手合に自信を持って望めたいのが大きいと思います。『自分はこれだけやったんだ』と。実際、その年は明らかに成績が良くなりました。勉強になったという実感はありませんが、心の余裕ができたのが大きかったですね」
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