芝野、磐石の収束【大和ハウス杯第62期十段戦五番勝負第3局・棋譜解説】
4月4日に「大和ハウス杯第62期十段戦五番勝負」(主催・産経新聞社)の第3局が、長野県大町市「ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん」で行われ、芝野虎丸十段が中盤のリードを守り切り、井山裕太王座に勝利した。ポイントとなった局面を中心に、本局を振り返っていく。
第1譜(1―39)「戦端開く」
黒23と白24を交換した後、黒25と下辺の白陣を割ったのが井山の工夫。実戦は白26と下辺を守られたため、黒27以下と左下の白を追及しながら、Aの打ち込みを狙う態勢となった。
参考図1(シチョウアタリ)
白1、3と左下を守ろうとした瞬間、黒4以下でaとbを見合いにするのが黒の意図。白は効果的に左下を守るのが難しい局面となっている。
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