依田、巧みな捨て石で逆転【第72回NHK杯】
依田紀基九段(58)は2年ぶり37回目、本木克弥八段(28)は9年連続9回目の出場。本棋戦優勝5回の、ベテラン依田が自在の打ち回しを見せ、若手トップの1人である本木を寄り切った。解説は張豊猷九段。
〈第72回NHK杯1回戦・第10局〉
白 依田紀基九段 黒 本木克弥八段
※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。
〈第1譜〉1―20
ともに日本棋院東京本院の所属。対局は4度あり、依田の3勝1敗。いずれも整地まで行っており、3目半が1局に4目半が3局。本局と合わせ、面白い結果となっている。「依田さんは捨て石が巧みで、発想が明るい。本木さんは基本、パワーヒッター。ただ、ここ数年はゆっくりした碁が多く、大きな戦いは少ない」と張九段
黒19まで、昭和時代にタイムスリップしたかのような立ち上がり。黒15のカタツキがAI(人工知能)流を感じさせるが、これも時折り、打たれていた。白20と割り、左辺から局面は動き始める。
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