第6回SGW杯中庸戦優勝決定戦・棋譜解説
10月29日に「第6回SGW杯中庸戦本戦」(協賛・株式会社セントグランデW)の優勝決定戦が、東京都市ヶ谷の日本棋院東京本院で行われた。志田達哉八段が得意のヨセでリードを守り切り、安達利昌七段に勝利。中部総本部所属棋士では初の優勝を飾った。YouTube解説を務めた潘善琪八段の解説を中心に紹介していく。(タイムライン→1日目、2日目)
第1譜(1―42)「穏やかな序盤」
白6から14と守るのは定石手順。「黒15と広くヒラくの珍しい」と潘八段。通常は黒Aと控える相場だという。
白16に黒17、19と地に辛い進行を選択し、それ以降も定石手順に近い穏やかな流れとなった。最初の焦点となったのは、白42と切られた後に上辺の黒をどう補強するかだ。
〈参考図1〉黒1と一間で構えるのは現代定石。ただし、白2以下と外側から形を決められる短所がある。実戦進行は「本図の進行を避ける意図があった」と潘八段は分析した。
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