攻守に死角なし!一力が白星スタート【第49期名人戦七番勝負・第1局】
8月27、28日に「第49期名人戦七番勝負」(主催・朝日新聞社)の第1局が行われ、黒番の一力遼棋聖が芝野虎丸名人に勝利し、好スタートを切った。第2局は9月4、5日に宮崎県高原町「極楽温泉匠の宿」で行われる。
一力棋聖のコメント
「41手目と踏み込んで、シノギ具合が勝負所と見ていました。手応えを感じたのは、189手目で左上と右上の白を厳しく攻められる局面。まだまだ名人戦は始まったばかり。次局に向けて、準備していきたい」
芝野名人のコメント
「1日目で下辺の黒に生きられて、形勢はあまり良くないと感じていた。2日目はチャンスがなかったと思います。切り替えて次局に臨みたい」
第1譜(1—41)「模様VS.実利」
黒13のツケに、白14から16と受けるのが現代定石の1つ。黒17と右下の白地を削られる代わりに、白18から26と大場へ走れるのが白の主張。
黒27にも、白28から40と下辺を広げる方針を貫き、スケールの大きい構想を描く。全て白地になっては勝負にならないため、黒41の単騎突入を決断。下辺のシノギが勝負所となった。
参考図1(狙いの進行)
白16で1と受けるのは、黒2以下で右辺を固められながら、aとbを見て下辺の黒が安定するので白不満な進行。
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