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攻守に死角なし!一力が白星スタート【第49期名人戦七番勝負・第1局】

 8月27、28日に「第49期名人戦七番勝負」(主催・朝日新聞社)の第1局が行われ、黒番の一力遼棋聖が芝野虎丸名人に勝利し、好スタートを切った。第2局は9月4、5日に宮崎県高原町「極楽温泉匠の宿」で行われる。

第49期名人戦七番勝負第1局の概要
黒:一力遼棋聖 白:芝野虎丸名人
結果:199手完、黒中押し勝ち
消費時間:黒6時間12分、白7時間53分
日程:8月27、28日
場所:神奈川県相模原市「杜のホールはしもと
主催:朝日新聞社
賞金:3000万円
立会:二十四世本因坊秀芳
新聞解説:富士田明彦七段
映像解説:鶴山淳志八段
大盤解説:武宮正樹九段星合志保四段
記録:大西研也六段曽富康二段
幽玄の間解説:大垣雄作九段
※YouTube「囲碁将棋TV -朝日新聞社-」で生中継
1日目はこちら、2日目はこちら

第1局:8月27、28日
一力棋聖、黒中押し勝ち:棋譜
第2局:9月4、5日
宮崎県高原町「極楽温泉匠の宿
第3局:9月17、18日
三重県鳥羽市「戸田家
第4局:10月10、11日
大阪府守口市「ホテル アゴーラ大阪守口
第5局:10月22、23日
神奈川県箱根町「ホテル花月園
第6局:10月30、31日
千葉県木更津市「龍宮城スパホテル三日月
第7局:11月6、7日
山梨県甲府市「常磐ホテル

現地、大盤解説会の会場風景

一力棋聖のコメント

充実の内容で勝利した一力棋聖

 「41手目と踏み込んで、シノギ具合が勝負所と見ていました。手応えを感じたのは、189手目で左上と右上の白を厳しく攻められる局面。まだまだ名人戦は始まったばかり。次局に向けて、準備していきたい」

芝野名人のコメント

次局以降の芝野名人の活躍に期待

 「1日目で下辺の黒に生きられて、形勢はあまり良くないと感じていた。2日目はチャンスがなかったと思います。切り替えて次局に臨みたい」


第1譜(1—41)「模様VS.実利」

 黒13のツケに、白14から16と受けるのが現代定石の1つ。黒17と右下の白地を削られる代わりに、白18から26と大場へ走れるのが白の主張。

 黒27にも、白28から40と下辺を広げる方針を貫き、スケールの大きい構想を描く。全て白地になっては勝負にならないため、黒41の単騎突入を決断。下辺のシノギが勝負所となった。

参考図1(狙いの進行)

 白16で1と受けるのは、黒2以下で右辺を固められながら、aとbを見て下辺の黒が安定するので白不満な進行。

ニギリの結果、黒番は一力棋聖、白番は芝野名人となった。写真は初手を打ち下ろす瞬間

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