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第80回碁界の礎百人―山城宏、連続本因坊挑戦も実らず【山城宏①武宮正樹①】

 昭和50年代なかばから60年代にかけて、若手四天王と呼ばれたのは、片岡聡、山城宏、小林覚、王立誠である。この中で最も早く脚光を浴びたのは片岡だった。21歳で加藤正夫と天元戦五番勝負を争い、ストレートで敗れたものの、その3年後の昭和57年には天元戦挑戦手合で加藤を3勝2敗で降して初タイトル獲得。翌58年は淡路修三の挑戦を3勝1敗で降して天元連覇。以上は第76回でお伝えしたとおりである。
 片岡に続いてタイトル戦を賑わしたのは山城宏だった。山城は昭和61年、62年と本因坊戦に連続挑戦。いずれも武宮正樹に敗れたものの、日本棋院中部総本部に山城あり、を強く印象づけた。ここでは61年の本因坊戦第1局を紹介しよう。

山城(左)が本因坊戦七番勝負に初登場した第41期本因坊戦第1局。右は武宮本因坊

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