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シノギの羽根、本領発揮【第72回NHK杯】

 羽根直樹九段(48)は28年連続29回目、瀬戸大樹八段(40)は17年連続19回目の出場。ともに三重県出身の同郷対決は、羽根が得意のシノギを見せ、快勝した。解説は寺山怜六段。


〈第72回NHK杯2回戦・第10局〉
白 羽根直樹九段 黒 瀬戸大樹八段

羽根(左)と瀬戸

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。

〈第1譜〉1―19

 羽根は日本棋院中部総本部、瀬戸は関西棋院の所属。対戦成績は羽根の7勝3敗。「羽根さんは基本カラく、攻めよりシノギの碁。瀬戸さんは冷静で、バランスを重視。似た棋風で、ヨセ勝負になりそう」と寺山六段。対局開始直前、羽根は「どちらが、よりバランスよく打てるかの勝負と思います」、瀬戸は「同郷の先輩。思い切り、挑戦したい」と意気込みを語った。
 羽根と言えば、小ゲイマのイメージ。白6の一間ジマリが少々珍しい。ただ、黒11のツケには、渋く白12、14の受け。こちらは羽根らしい。「白14では1図、1の切りもよく見ます。左下の黒の厚みが生き、白は採りません」(寺山六段)。
 白16とじっくり割る。黒も17と両ジマリ、さらに、黒19とヒラキ、互いに不満のない立ち上がり。

1図

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