第87回碁界の礎百人―揺れる半目、大竹の名人復帰ならず【小林光一⑥大竹英雄⑥】
昭和50年代、大竹英雄は名人戦男と呼ばれた。名人在位4期のほかに、敗れたとはいえ、挑戦手合出場8回は、確かに名人戦男というにふさわしい。昭和63年から小林光一が名人戦7連覇を果たすが、そのうち3回は対大竹戦だった。
小林―大竹の名人戦挑戦手合が最も白熱したのは平成4年(1992)の第17期である。小林が第1局、第3局、5局と黒番をものにすれば、大竹も第2局、4局、6局の黒番に勝利して、最終局にもつれ込んだ。その一戦を紹介しよう。
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