結城、ヨセ勝つ【第72回NHK杯】
結城聡九段(52)は24年連続35回目、鈴木伸二八段(33)は7年連続8回目の出場。関西棋院のベテランと日本棋院の実力派の対決は、結城が積極的に打ち進め、しっかりと押し切った。解説は松本武久八段。
〈第72回NHK杯1回戦・第17局〉
黒 結城聡九段 白 鈴木伸二八段
※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。
〈第1譜〉1―28
結城は最多タイの5回の優勝を誇る(もう一人は依田紀基九段)。鈴木は第66回のベスト8が最高。「結城さんは切れ味鋭い力戦家。鈴木さんは手厚く打ち進めるバランス派。形勢判断の明るさで一目置かれています」と松本八段。対戦成績は結城の4勝1敗。
立ち上がり、黒9はあまり見ないハサミ。「昔はなかったと思います。AI(人工知能)流が出てきてからでしょうか」。白10に黒11から17と地を稼ぐ。「厳しくいくなら黒11で1図、1のツケコシ。白4で5のシチョウは、黒4から渡られて甘い。なので、白4のサガリ。超難解な変化一例です」。
黒19と切り戦闘開始かと思えたが、白20から28まで穏やかにワカれた。「互角の進行。黒27では2図、1のヒラキも好点。これもいい勝負」。
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