第42期女流本因坊戦五番勝負①・棋譜解説
10月12日に「第42期女流本因坊戦五番勝負」の第1局(主催・岩手日報社、共同通信社など)が岩手県花巻市「佳松園」で行われ、上野梨紗二段が中終盤で追い上げ、藤沢里菜女流本因坊に勝利した。第2局は10月16日に鳥取県湯梨浜町「望湖楼」で行われる。(タイムラインはこちら)
第1譜(1~46)「軽快な石運び」
白2、4の向かい小目は、実戦例が増えている布石。黒7から15と現代では珍しい定石となった後、白16と上辺の黒に迫って戦端が開かれた。
白32から36がうまい手順。黒37から41と整形されても、白34と黒35の交換で黒の形を崩せているのが白の自慢。
始めの分岐点は、黒43とコウを抜いた後に白44と手抜きされた局面。実戦は黒45とコウを解消したため、白46と好点を占められて黒不満なワカレに。
〈参考図1〉黒1と大場に走るのが冷静。「白2とコウを抜き返されても、黒3と逃げ出せば黒悪くない進行です」とYoutube解説を務めた鶴山淳志八段。
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