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17歳、表 3回戦へ【第72回NHK杯】

 今期最年少、初出場の表悠斗二段(17)が優勝4回の張栩九段(44)に挑戦。張の壁は厚く、苦戦の時間が長く続いたが、中央の競り合いで混戦に持ち込み、逆転勝ちした。解説は張豊猷九段。


〈第72回NHK杯2回戦・第5局〉
白 張栩九段 黒 表悠斗二段

張栩(左)と表

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。

〈第1譜〉1―26

 張栩は日本棋院東京本院、表は関西棋院の所属。公式対局はなく、初対局。「張さんはかつての“韋駄天”でなく、最近は手厚い印象があります。表さんは私が主宰する「今研」で数回見かけました。言い方は変ですが、今どきの若者という感じ」と張解説者。
 立ち上がり、黒15から17が渋い。狭く思えるが、「下辺への打ち込みも見て、立派な構え」。白18に黒19も穏やか。「黒Aのハネもあります」。
 白20から22と張が早速、仕掛ける。ここで1図、素直に黒1と受けるのは「利かされで、ちょっとつらい」。黒23の出で反発したが、2図、黒1の切りも有力。「この変化も考えられ、いい勝負」。白も20、22の手順が大切。3図、先に白1としてから3は、「黒4と反発され、黒6の打ち込みが厳しい」。
 白26と右辺に一手戻し、一段落。「面白いワカレになりました。互角の序盤戦です」。

1図
2図
3図

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