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囲碁サミット2023inくらしき

 囲碁文化の振興と囲碁を通じたまちづくりを進める自治体が集まり討議する囲碁サミットが、12月16日に岡山県倉敷市のマービーふれあいセンターで行われた。囲碁サミットは各自治体の活動を共有し連携をはかるとともに、さらなる囲碁文化の発展に努めることを目的としている。

岡山県倉敷市のマービーふれあいセンター

 今回は開催市の倉敷市以外に神奈川県平塚市、三重県熊野市、大阪府寝屋川市、広島県尾道市、宮崎県日向市の5市が参加した。

 倉敷市以外の参加自治体は開催に先立ち、地名の由来ともなっている倉敷市真備町出身の偉人、吉備真備の記念館や公園を見学した。

 

 吉備真備には遣唐使として唐に留学した際に中国の囲碁名人と対戦し勝利した逸話が残されており、帰国時に囲碁を日本に持ち帰ったという説もある。また、吉備真備の出自である下道氏一族の氏寺である吉備寺では、吉備真備が囲碁のルーツとの逸話から江戸時代の囲碁の家元・井上家で当主を襲名する度に同寺を訪れ報告が行われていたという。

吉備寺縁起についての説明

 お寺には11世井上幻庵因碩が奉納した碁盤や16世井上因碩が署名した碁盤の覆いなど貴重な品々が保存されていた。

吉備寺には11世井上幻庵因碩が奉納した碁盤や16世井上因碩が署名した碁盤の覆いなど貴重な品々が保存されている

 囲碁サミットの第1部では各自治体の取り組みを報告した。平塚市からは恒例となった湘南ひらつか囲碁まつりや子ども囲碁教室や囲碁大会、平塚市に道場があった木谷實九段に関する品々を展示する木谷實・星のプラザについて報告があった。尾道市からは年に2回開催している本因坊秀策囲碁まつりや市民囲碁大会、ボランティア囲碁対局の碁ランティア、本因坊秀策記念館などについて発表があった。

「次世代に繋ぐ囲碁文化」をテーマに講演する石倉昇九段

 第2部では石倉昇九段による「次世代に繋ぐ囲碁文化」をテーマとした講演が行われ、囲碁の歴史から囲碁の効用、特徴などが詳しく説明され、参加していた方からも「囲碁普及に大変ためになった」との声が上がっていた。
 最後に参加した6自治体によるサミット宣言が発表され盛会の内に終了した。

伊東香織倉敷市長が代表して参加した6自治体によるサミット宣言を発表

 また別会場で行われた交流会には吉備真備杯こども棋聖戦に出場している親子が参加し、棋士と触れ合うシーンも見られた。最後に伊東香織倉敷市長から天元位を奪取した一力遼三冠に花束が贈られ大きな拍手が湧き上がった。

一力遼棋聖が子ども達と交流
伊東香織倉敷市長が天元位を奪取した一力棋聖に花束贈呈

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