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本木、激闘制す【NHK杯】

 許家元九段(26)は9年連続9回目、本木克弥八段(28)は8年連続、8回目の出場。力自慢同士の対戦は、本木が優勢に打ち進めたが、許が驚異的な粘りを発揮。本木はふらつきながらも、最小差で逃げ切った。解説は寺山怜六段。


〈第71回NHK杯3回戦・第6局〉
黒 本木克弥八段 白 許家元九段

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります

〈第1譜〉1―32

 ともに、日本棋院東京本院所属の超トップ棋士。対戦は14回あり、許が8勝6敗とわずかにリードしている。「許さんは典型的な力戦派。本木さんもパワー系ですが、ここ数年は穏やかなイメージがあります」と寺山六段。
 白8は積極的なカカリ。黒5のシマリが既にあるのに、「攻めてきなさい」と誘っている。白14も同じ。黒15、17と裂かれても、力でカバーする算段だ。「白14はAなどの大場なら穏やか」。本木は黒23まで、丁寧に対応。白24にも黒25と受けた。
 白32まで、右辺をあらかた打ち切って一段落。「互角。これからの碁です」。

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