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硯川さん(神奈川)、うれしい初優勝【第58回赤旗名人戦全国大会】

 11月11、12日の両日、第58回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会(主催・しんぶん赤旗、通称・赤旗名人戦)が東京・代々木の「日本共産党本部」で開催され、全国各地の予選を勝ち抜いた代表選手と招待選手合わせて56名(囲碁、将棋合計112名)が参加した。
 リーグ戦3局と本戦トーナメントを勝ち抜いて、決勝進出を果たしたのは硯川俊正さん(神奈川)と赤木志鴻さん(奈良)。二人は同い年の25歳、学生碁界で実績のある強豪だ。ネット碁での対戦経験もあって戦績は1勝1敗だったとか。
 実力伯仲の両者による決勝戦は派手な戦いこそなかったものの、神経を使うヨセ合いが続く「静かな熱戦」。最後は硯川さんがわずかなリードを守って白番1目半勝ちをおさめ、初の赤旗名人に輝いた。
 硯川さんは「全国大会で優勝できて、とてもうれしいです」とニッコリ。「2日目は苦しい碁が多かったのですが、決勝戦では(終盤に強いという)自分の持ち味を出せたと思います」。
 一方の赤木さんは「全国大会は難しい相手ばかりで大変でした。決勝で負けて悔しい気持ちはあるのですけれど、自分の実力は出せたと思います」とやり切った表情でさわやかな笑顔を浮かべた。

赤旗名人に輝いた硯川さん(右、囲碁)と原司さん(将棋)
細碁となった決勝戦。左は準優勝の赤木さん。中央は審判長の小島高穂九段
リーグ戦1回戦の模様

 女性は、辻萌夏さん(招待)、福島みのりさん(秋田)、西方彩華さん(兵庫)の出場3選手が全員、リーグ戦を突破。決勝トーナメント1回戦も勝利した。辻さんと福島さんは2回戦も勝ち、ベスト8へ。女性二人の8強入りは史上初だ。

辻さん(招待)
福島さん(秋田)

 優勝決定戦と並行し、松本直太さん(大阪)と斉藤文也さん(東京)による3位決定戦が行われ、松本さんが勝利した。

3位決定戦。松本さん(右)が斉藤さんに勝利
左から小島九段、優勝=硯川、準優勝=赤木、3位=松本、4位=斉藤の各選手

〈第58回しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会・囲碁部門決勝〉
黒 赤木志鴻(奈良) 白 硯川俊正(神奈川) 

棋譜再生はこちら

〈第1譜〉1―54


〈第2譜〉55―102

 「じっくりした展開が続く中、黒57を赤木さんは後悔。「ここは下辺への打ち込みを防いで黒Aでした。白58と打ち込まれ甘くなってしまいました」


〈第3譜〉3―57 通算103―157


〈第4譜〉58―123 通算158―223

223手完、白1目半勝ち

 優勝した硯川さんは、プロの新人王戦予選出場の切符を手にした。

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