見出し画像

第42期女流本因坊戦五番勝負②・棋譜解説

 10月16日に「第42期女流本因坊戦五番勝負」の第2局(主催・共同通信社など)が鳥取県湯梨浜町「望湖楼」で行われた。藤沢里菜女流本因坊が中盤のリードを守り切り、上野梨紗二段を下し1勝1敗のタイに戻した。第3局は、10月21日に香川県坂出市「坂出グランドホテル」で行われる。

第42期女流本因坊五番勝負第2局
黒番:藤沢里菜女流本因坊、白番:上野梨紗二段
持ち時間:各4時間、残り5分より秒読み
消費時間:黒3時間12分、白3時間39分
結果  :179手完、黒中押し勝ち
主催  :共同新聞社、日本棋院
協賛  :JA共済連、共栄火災
対局会場:鳥取県湯梨浜町「望湖楼」
第1局:10月12日 上野二段、黒中押し勝ち
第2局:10月16日 藤沢女流本因坊、黒中押し勝ち
第3局:10月21日 香川県坂出市「坂出グランドホテル」
第4局:11月7日 東京都市ヶ谷「日本棋院東京本院」
第5局:11月15日 東京都市ヶ谷「日本棋院東京本院」


第1譜(1―32)「序盤の工夫」

 序盤の分岐点は、黒19から23と押さえ込んだ局面。実戦は白24から28と切断した後、白30以下と右辺の黒模様化を防ぎつつ、Aのツケコシを狙う進行を選択した。

〈参考図1〉白1、3と右下隅に先着するのは、黒4以下と右辺に模様を築かれて、黒悪くないワカレ。

中盤の失速が響いた上野

ここから先は

1,130字 / 17画像

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!