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広瀬、競り合い制す【第72回NHK杯】

 林漢傑八段(40)は7年連続12回目、広瀬優一七段(22)は4年連続、4回目の出場。中堅トップ対若手の対決は、終始読み比べの激戦が続いたが、広瀬が林の猛攻をシノぎ、難戦を制した。解説は張豊猷九段。


〈第72回NHK杯1回戦・第9局〉
黒 林漢傑八段 白 広瀬優一七段

林(左)と広瀬

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。

〈第1譜〉1―19

 ともに日本棋院東京本院の所属。対戦は5度あり、広瀬の3勝2敗。「林さんはバランス型で、長期戦志向。兄弟子である張栩さんの影響を受けています。広瀬さんは不思議な碁で、カライのから、外回りまで何でも打てる。性格もふんわりしており、童顔。かわいい後輩です」と張九段。
 立ち上がり、ダイレクト三々の白6に対して、黒11の切りが珍しい。「場合の手。シチョウが関係します。白12で1図、白1から最強に頑張ると、黒16まで、黒▲が効いて、白のツブレです」。2図は別変化の一例。「黒の実利対白の厚みのワカレ。いい勝負です」。
 黒19までは定型の一つで、簡明に分かれた。「黒がやや手厚く見えます」。

1図
2図

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