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開幕戦は藤沢制す【第35期女流名人戦博多・カマチ杯三番勝負】

 上野愛咲美女流名人に藤沢里菜女流本因坊が挑戦する第35期女流名人戦博多・カマチ杯(協賛・一般社団法人巨樹の会株式会社トータル・メディカルサービス株式会社メディカルテンダー)三番勝負が4月14日、日本棋院東京本院で開幕した。
 これまでの両者の対戦成績は、上野から見て16勝20敗。番碁に関しては10回対戦して5勝5敗。女流名人戦では、藤沢女流名人、上野挑戦者という立場で三番勝負を2回行い、1度目(第32期)は藤沢が防衛、2度目(前期)は上野がタイトルを奪取した。五分である。
 上野は女流名人初防衛を目指す。藤沢は挑戦者を決めるリーグ戦を6戦全勝でかけぬけ、番碁の舞台に戻ってきた。
 午前10時、対局開始。序盤、白番の藤沢がリードを築く。その後、難戦が続いたが、藤沢が正確に打ち切り、粘る上野を突き放した。16時16分終局、藤沢の中押し勝ちに。
 第2局は17日に行われる。

第35期女流名人戦博多・カマチ杯三番勝負
主催:日本棋院
協力:関西棋院
優勝賞金:1,000万円
持ち時間:各3時間、残り5分から秒読み

 第1局の陣容は以下の通り。

立 会:吉原由香里六段
記録係:森智咲二段
    重川明司初段
日本棋院ネット対局「幽玄の間」解説:小池芳弘七段
YouTube日本棋院囲碁チャンネル解説:首藤瞬八段

握って上野の先番となった
上野(右)は二隅とも小目の立ち上がり。藤沢は小目と星でスタート

 持ち時間は3時間。お昼休憩時点で黒(上野)の消費時間は25分、白(藤沢)は1時間20分。

昼食は季節の懐石御膳
首藤八段(左)解説によるネット中継にたくさんの棋士がゲスト出演。写真は記録の重川初段

 196手まで進み、上野、無念の投了となった。
 消費時間は黒2時間30分、白2時間56分。

疑問手が見当たらなかった藤沢
ハンマーを封印された上野

局後・談

 藤沢「お昼の打ち掛けの時点では、自信がありませんでした。一手、一手難しく、最後に形が決まって、ようやく良くなったと思いました」
 上野「序盤、警戒心のない手を打ってしまい、ずっと悪いと思っていました。最後のほうは、もう少しいい手があった気がします」

※棋譜解説は近日、公開

三番勝負 日程、成績
第1局
:4月14日(日)
    東京都千代田区「日本棋院東京本院」
    藤沢、白番中押し勝ち
第2局:4月17日(水)
    東京都千代田区「日本棋院東京本院」
第3局:4月19日(金)
    東京都千代田区「日本棋院東京本院」

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