基礎知識を身につけよう その4【整地の仕方1】
インターネット対局の普及により、碁盤を使っての対局が減っているようです。ネット碁しかやったことがないという方もいるでしょう。
ネットでは終局後の地の計算をコンピュータがしてくれますが、碁盤の対局では、対局者同士で数えなければいけません。互いに相手の陣地を整え、スコアを出します。その際、数えやすくするために、石の配置を変えることを整地(せいち)といいます。
整地の仕方を身につけましょう。
終局図一例
終局したところから見ていきます。1図は終局図の一例です。黒はアゲハマ(取った石)白1子を持っています。
手入れ、ダメ詰め
手入れとダメ詰めをします。2図、黒は1の点に、白は2の点にそれぞれ手入れが必要。黒3、白4、黒5はダメ詰めです。
死に石とアゲハマを相手の地の中へ
盤上にある死に石と、アゲハマを相手の陣地の中に入れます。3図、黒は死に石である白△一子を取り上げて(アゲハマとなり)、白地の中へ。アゲハマ一子も白地に埋めます。白は死に石の黒▲一子を取り上げて黒地へ。どこに入れるかは自由です。一例として、黒はa点とb点を選びます。白はc点に置きます。
地の中の石を移動
4図のようになりました。いよいよ地を数えます。
このままだと、石の形がでこぼこしていて、計算するのが大変ですね。そこで、石を移動して数えやすい形にします。
整えるのは、「相手の陣地」です。自分の地ではありません。
どんな形にするかは自由です。基本の一つは、長方形を作ること。長方形にすれば、縦と横で掛け算をすることができます。
黒は黒▲三子をa、b、cの3点に移動してみましょう。白は白△二子をd点とe点に移動してみます。
整地完成、数える
5図、これで整地の完成です。では、数えてみましょう。
黒地は二ヵ所。右方は縦7路、横3路なので、7目×3目と掛け算をして21目。左方は3目。足して24目です。
白地は縦5路、横4路なので、5目×4目で20目。
お互いに確認し、合意してスコア決定です。
コミがなければ、黒の4目勝ち、コミ6目半なら白の2目半勝ちと分かりました。
次回、もう少し掘り下げて説明します。
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