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井山、残留決める【第49期名人戦リーグ】

 第49期名人戦(主催・朝日新聞社)リーグは第8ラウンド開始。7月4日、井山裕太王座―富士田明彦七段戦が日本棋院関西総本部で行われた。
 現在、挑戦権をめぐる争いは、これまで6戦全勝の一力遼棋聖と余正麒八段に絞られている。両者の直接対決は11日に行われるので、楽しみにお待ちいただきたい。
 さて、リーグの醍醐味は挑戦者レースだけではない。この井山―富士田戦は残留に向けて大きな意味を持つ一局だ。井山はこれまで4勝2敗(1手空き)、富士田は3勝3敗(1手空き)。井山がここで勝てば残留確定。富士田が勝てば自力で残留の目を残すことができる。
 本局は大きな模様を囲い合う展開ながら、どう相手の模様に手を付けるか、手所の読みと形勢判断が難解な大熱戦となった。結局、白番の井山が黒模様の中で巧みに手にして快勝。5勝目をあげて残留を確定させた。一方の富士田は山下敬吾九段(3勝3敗1手空き)の連敗が条件という苦しい状況に追い込まれた。

 他の選手は、許家元九段が4勝3敗、関航太郎九段と張栩九段は1勝5敗(1手空き)で陥落、志田達哉八段は7連敗で陥落となっている。

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