【高崎経済大学】三谷哲也八段の囲碁授業「グループ研究Ⅱ」
「ミライを育てる」の第6回は群馬県高崎市にある高崎経済大学の授業「グループ研究Ⅱ」を紹介する。高崎経済大学では2017年度から前述の授業名で囲碁の授業が行われている。講師を担当するのは三谷哲也八段。授業の定員は20名と少人数なため講師の目が届きやすく手厚い指導が人気だ。
今回取材したのは全15回中の第8回で19路盤の授業の2回目になる。
授業内容は対局の指針となる19路盤の模範碁の棋譜並べから始まり、模範碁の解説を三谷八段が行った後に、学生同士の対局を行った。対局の合間では三谷八段が学生の対局内で出た手筋に関して解説をしていた。
模範碁の解説では学生向けのユニークなたとえ話をしていた。地と厚みを説明するバロメータとして実利を現金1億円、厚みをX(旧Twitter)のフォロワー100万人という表現を用いて学生の興味を引いていた。
この授業をはじめとして2017年に高崎健康福祉大学、群馬パース大学(2021年度まで開講)を合わせた群馬県の3つの大学で囲碁の授業が開講された。これは日本棋院群馬県支部連合会の会長の柴山雄二郎さんのご尽力によるものだ。また開講後も柴山さんを中心に地元のボランティアが囲碁授業を支えてくれている。
授業について講師の三谷八段に話を伺った。
・今年の授業を受けている学生の印象を教えてください。
「みんな集中して楽しみながら取り組んでくれていて、例年以上に吸収が早いと思います」
・教える際に気を付けていることはありますか。
「つまらないと一回でも思われちゃうと集中して取り組んでもらえないことがあるので、単位が取れるまじめな授業ではあるが『楽しみながらやりましょう』というのを第一にしています。毎回同じ内容や流れだと飽きが来てしまうのでちょっとずつ変えたりしています。少人数なので手厚く見てあげられるので学生からしてもわかりやすくなっていると思います。また模範碁の棋譜を覚えてもらう必要はなくて、自分で打つ方が楽しいので基本的には自分たちで対局する時間をメインにしています」
・今後授業を受けた学生に求めることはありますか。
「囲碁を続けてくれればうれしいですが、囲碁に触れてもらうということ自体が大事だと思っています。社会人になって一時的に忘れても20年後や30年後に『なんとなく楽しかったなぁ』って思い出してやってくれたらうれしいです」
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