呉、ハンマーを完封【第72回NHK杯】
上野愛咲美女流立葵杯(22)は7年連続7回目、呉柏毅六段(28)は8年連続8回目の出場。関西棋院の若手、呉がハンマーパンチで知られる上野と序盤から激戦を展開。押し引きを巧みに使い分け、快勝した。解説は松本武久八段。
〈第72回NHK杯1回戦・第12局〉
白 呉柏毅六段 黒 上野愛咲美女流立葵杯
※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。
〈第1譜〉1―17
所属棋院(上野は日本棋院東京本院)の違いもあり、公式戦初対局。「上野さんはご存知の通り、武闘派。ただ、いい時は無理をしません。呉さんは地より厚みを重視するタイプ。もちろん、手も見えます」と松本八段。
白12まで、AI(人工知能)流の静かな立ち上がり。「白12では1図、1と受けるのも当然あり、一局です」。黒13と両ガカリし、左上から競り合いに入る。
白14で2図、1のツケは旧定石。「白7までは白が甘く、現代では採りません」。黒15は厳しいハネダシ。いかにも上野らしい。白16に黒17とノビ、戦闘開始である。「黒15は3図、1の外ハネなら穏やか。白10までは定型の一つですが、本譜では白に不満のない形です」。
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