川口さん、2年連続準V【世界学生王座戦】
第22回世界学生囲碁王座戦(主催・日本経済新聞社、株式会社パンダネット、全日本学生囲碁連盟、協力・日本棋院、国際囲碁連盟)が2月21、22日に日本棋院東京本院で開催された。学生の世界一を決める大会で12ヵ国・地域から16人の選手が出場した。3年ぶりに開催された昨年は中国選手がオンラインでの参加であったが、今年は全参加者が会場に集まった。
日本、中国、韓国、中華台北は、それぞれ男女1名ずつ2名が参加。日本の代表は川口飛翔さん(東京大)、女子枠で大宮七虹さん(東北大)。
優勝は劉さん(中国)
競技は、スイス方式4回戦。
1日目の連勝は川口さん、劉嘉琪さん(中国)、金大輝さん(韓国)、デニス・ドブラニシュさん(ルーマニア)の4名。デニスさんは1回戦で日本女性代表の大宮さん、2回戦で韓国女性代表の金秀雅さんを降しての連勝である。2日目の3回戦では金大輝さんがデニスさんを、劉さんが川口さんを破り優勝決定戦に進出。
優勝決定戦では、白番の劉さんが右辺の白をシノげるかという勝負所で黒番の金さんの時間が切れるという結末で劉さんの優勝が決まった。局後、劉さんは「今とても興奮している。最後は自分が勝つと思って打っていた」と語り、終局後の展開も「白の生きは見えていた。難しい勝負だが自信はあった」と続けた。
劉さんは石河子大学の医学部で、医者になったら忙しくなるが、囲碁は続けていきたいという。
川口さんは最終戦に勝って3勝1敗、スイス方式により、2年連続の2位となった。「3回戦の中国戦は悔やまれる。悲観していて勝負手を打ったがそれが悪かった」と語り、AIで検討するとそれまで評価値は90パーセントだったという。「最後は見損じで急に終わってしまった。相手が強いと思ってしまったので気持ちで負けない精神力をつけたいと思う。最終戦は気持ちを切り替えてしっかりと勝つことができたのは良かった」と語り、来年また出場の機会があれば精神面を鍛えて臨みたいと続けた。
3位は韓国の金さん、4位と女性1位は中国の周楽萱さんとなった。日本の大宮さんは15位で終えた。
(記・光井一矢)
〈第22回世界学生王座戦・3回戦〉
黒 川口飛翔(日本) 白 劉嘉琪(中国)
128手完、白中押し勝ち
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川口さんの先番。黒121の切りが形勢を悲観しての錯覚。白124で取られてしまった。切らずに打っていれば、形勢よしだった。
〈第22回世界学生王座戦・優勝決定戦〉
黒 金大輝(韓国) 白 劉嘉琪(中国)
168手完、黒時間切れ、白勝ち
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