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一力、読み合い制す【第33期竜星戦】

 羽根直樹九段は27期目の本戦出場。9回戦で今村善彰九段、10回戦で佐田篤史七段を破り、11回戦進出を決めた。迎え撃つ一力遼棋聖は12期目の本戦出場。
 序盤から激しい戦いとなった本局は、一力が読み合いを制して短手数で勝利を決めた。4年ぶり5回目の優勝を目指し、一力は決勝トーナメントへと駒を進めた。
 解説は伊田篤史九段。


〈第33期竜星戦本戦Cブロック・11回戦〉
黒 羽根直樹九段 白 一力遼棋聖

一力棋聖と羽根九段

※棋譜再生は最終譜のあとにございます。

〈第1譜〉1―21

 羽根の先番。最近では黒11でAとカケる手がよく見られるが、この局面では方向が良くないし、羽根の好みではないようだ。
 「黒11には白Aとコスむのが良く打たれていましたが、AIは白12に打つのが有力と示しています」と伊田九段。
 白16は形の急所。黒19で20と三々に打つのは、白B、黒C、白19、黒D、白Eまでとなり、白が厚くなって黒今一つのようだ。羽根は黒19、21と左辺に展開する。

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