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河野、正確な読みで決める【第72回NHK杯】

 河野臨九段(43)は23年連続23回目、結城聡九段(52)は24年連続35回目の出場。ベテラン実力者同士の東西対決は、河野が大石を仕留め、快勝した。解説は寺山怜六段。


〈第72回NHK杯2回戦・第15局〉
白 結城聡九段 黒 河野臨九段

結城(左)と河野

※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。

〈第1譜〉1―21

 河野は日本棋院東京本院、結城は関西棋院所属。結城は2位タイ5回の優勝を誇る。対戦成績は河野の12勝8敗。「ともに読みが深く、正確。どちらかというと、河野さんはバランス型。結城さんは手厚く、攻めが得意だと感じます。研究熱心で、AI(人工知能)流に精通しているのも、共通しています」と寺山六段。
 立ち上がり、白6の二間高バサミが最近では珍しい。「かつては最も打たれたハサミですが、近年は1図、黒1のカケが好手で、黒がよくなる変化が多い」。ともに、そんなことは承知済み。河野は何か感じたのだろうか。すぐに黒Aとカケずに、黒7と手を抜いた。
 白12に黒13と穏やかにハサみ、黒21まで互いに我が道を行く。「白18では2図、1から右辺を割るのも一局」。

1図
2図

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