見出し画像

芝野、先勝【大和ハウス杯第62期十段戦五番勝負・第1局】

 芝野虎丸十段に井山裕太王座が挑む大和ハウス杯第62期十段戦(主催・産経新聞社)五番勝負が2月27日、開幕した。
 芝野は前期、3期ぶり2度目の十段就位。初防衛を目指す。井山は5期ぶりの番碁登場、6度目の十段獲得なるか。
 第1局の対局場は大阪府東大阪市の大阪商業大学。9時30分、立会の坂口隆三九段の合図で対局が始まった。
 碁は先番・井山のシノギ勝負となり、ぎりぎりの攻防。結果は黒の大石が死に、15時56分、芝野の白番中押し勝ちに終わった。

第62期大和ハウス杯十段戦五番勝負
主催:産経新聞社
特別協賛:大和ハウス工業株式会社
優勝賞金:700万円
持ち時間:各3時間、残り5分から秒読み

第1局
手 番:白番=芝野虎丸十段
    黒番=井山裕太王座
立 会:坂口 隆三九段
記録係:塚田 千春初段
    本田真理子初段
新聞解説、現地大盤解説:結城聡九段
大盤解説聞き手:大森らん二段
日本棋院ネット対局「幽玄の間」、YouTube日本棋院囲碁チャンネル
解説:張豊猷九段

9時23分、芝野十段入室。瞑想して対局開始を待つ
9時27分、井山王座入室、着席
芝野が握り、井山の先番となった
両者一礼して対局開始

 両者の対戦成績は、芝野から見て22勝25敗。
 番碁では過去7回対戦し、以下の成績となっている。
2019年
・第67期王座戦五番勝負=芝野3勝1敗でタイトル奪取
2020年
・第75期本因坊戦七番勝負=井山4勝1敗でタイトル防衛
・第45期名人戦七番勝負=井山4勝1敗で奪取
2021年
・第76期本因坊戦七番勝負=井山4勝3敗で防衛
・第69期王座戦五番勝負=井山3勝2敗で奪取
2022年
・第47期名人戦七番勝負=芝野4勝3敗で奪取
2023年
・第48期名人戦七番勝負=芝野4勝2敗で防衛

会場の大阪商業大学。十段戦開幕戦は毎年、ここで行われる

 盤上は、両者ハイテンポで進行。
 12時で昼食休憩に入った。午前中の消費時間は、黒1時間34分、白56分。対局再開は13時。

現地では14時から結城九段(右)解説、大森二段(左)聞き手による大盤解説会が始まった

 15時時点で残り時間は黒26分、白1時間4分。盤上は、黒が実利で頑張って、眼のない大石はシノギにかける展開。
 勝負どころに進み、黒が失着を打ってしまい、芝野は的確に攻めた。
 井山、無念の投了。
 消費時間は黒2時間59分、白2時間21分。

最後、的確な読みで勝利をつかんだ芝野
「形勢が悪いと思い、無理気味にいった」と井山

 第2局は約1ヵ月後に行われる。両対局者とも「間隔が空くのでしっかり準備して臨みたい」と語った。

五番勝負 日程、成績
第1局
:2月27日(火)
    大阪府東大阪市「大阪商業大学」
    芝野虎丸十段、白番中押し勝ち
第2局:3月25日(月)
    東京都千代田区「日本棋院東京本院」
第3局:4月4日(木)
    長野県大町市「ANAホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん
第4局:4月15日(月)
    大阪府大阪市「日本棋院関西総本部」
第5局:4月30日(火)
    東京都千代田区「日本棋院東京本院」

ここから先は

0字

『棋道web』は日本棋院の公式WEB囲碁情報配信サービスです。棋戦やアマ大会の情報をはじめ、上達に役…

『棋道web』読み放題プラン

¥1,430 / 月
初月無料

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!