日本の上野が世界戦優勝!ハンマーで全てを薙ぎ払う【第7回呉清源杯世界女子囲碁選手権・決勝三番勝負第3局】
12月1日に「第7回呉清源杯世界女子囲碁選手権」の決勝三番勝負第3局が、中国・福建省福州市「呉清源囲棋会館」で行われた。日本の上野愛咲美五段が中国の唐嘉雯(とう・かぶん)六段に勝利し、2勝1敗で世界戦優勝を飾った。(棋譜再生はこちら)
上野五段「優勝できたことは奇跡」
――優勝おめでとうございます。3局を振り返っていかがでしたか?
「ありがとうございます。第1局は戦いの碁で自分の打ちたい手を打てて内容も良かったですが、第2局は良いところがなくて、相手の強さが光っていました。第3局前に流れを変えるためにも、謝先生とお買い物に連れていってもらいました(笑)。序盤は自信がなかったのですが、中盤で少し打ちやすくなったかなと思いました」
――呉清源杯について、いかがでしたか?
「昨年、里菜先生(藤沢七段)が韓国の崔精さん(九段)と決勝で戦っていて『すごいなー』と思っていました。自分も決勝の場にいけて、外の良い環境で打てて嬉しかったです」
――優勝の感想を教えてください。
「相手が強い部分もかなり多くて、すごい勉強になりました。(決勝に限らず)1回戦、2回戦でも大変な碁だったので、優勝できたことは奇跡だと思います」
終局後の検討動画
第1譜(1―30)「穏やかな序盤」
白20のカカリに黒21の大ゲイマ受けは、本戦2、3回戦でも活用した上野の戦術。実戦は白22以下と外回りの勢力圏を広げる展開に。黒も間合いの取り方が難しい進行である。
参考図1(制限される自陣)
黒1と下辺を押し上げるのは、白2以下と黒模様の発展性を制限されるだけでなく、左上の白の勢力圏を広げられて、黒イマイチな結果に。
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