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余、圧巻の打ち回しで完勝!【第72回NHK杯】
準決勝進出をかけて、芝野虎丸九段(25)と余正麒八段(29)が激突。中盤の競り合い、芝野は猛攻をかけるが、余はたくみに反撃し、優位に立つ。余の打ち回しはよどみなく、一度のリードも許すことなく、逃げ切った。解説は寺山怜六段。
〈第72回NHK杯準々決勝・第1局〉
黒 余正麒八段 白 芝野虎丸九段
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※最終譜のあとに棋譜再生機能があります。
〈第1譜〉1―18
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芝野は日本棋院東京本院、余は関西棋院所属。対戦は、芝野が17勝5敗と大きく勝ち越している。
序盤から工夫を凝らす棋風の芝野。本局も黒13のツケに白14とケイマに受ける変化球を繰り出した。「まず、白12までが不思議な手順。黒9はAのケイマが多い。白14は初めて見ました。1図、白1以下なら昔よく打たれた定石です」。
黒は15、17と堅実に受ける。白18も芝野流。「大きく広げました。白Bのヒラキなら普通。実戦は力戦含み」。
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