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棋戦トピックス【1月31日~2月6日】

 今週も各棋戦において注目の対局が行われた。
 棋聖戦七番勝負をはじめ、名人戦リーグ、棋聖戦Aリーグ、本因坊戦や碁聖戦の本戦など、さまざまな舞台で熱戦が繰り広げられた。
 以下、各棋戦の情報をお伝えしよう。


井山が勝ちシリーズ2勝1敗に【第49期棋聖戦七番勝負・第3局】

 棋聖・名人・天元・本因坊の4冠を保持する一力遼棋聖に、王座・碁聖・十段の3冠を有する井山裕太王座が挑戦する第49期棋聖戦(主催・読売新聞社、特別協賛・サントリーホールディングス)七番勝負は、囲碁界最高位を争う決戦として注目されている。すでに第1局および第2局では、双方が1勝をあげた状態である。

 第3局は、2月5、6日に宮城県仙台市「宮城県知事公館」にて行われ、井山王座が274手までで白番中押し勝ちをおさめ、シリーズを2勝1敗とリードした。
 局後、一力棋聖は「1日目、白50手のツケや白60に切られたあたりから流れが厳しくなり、もっと工夫すべきだったと感じた。中央の大石が動いた局面では、取られると不利になると思ったが、明確な成算はなかった。難しい判断が続いたが、次局で頑張りたい」と述べ、井山王座は「封じ手では外側から進むべきか迷い、中央の黒大石が動き出すと白のまとめに苦慮した。最終的に右辺の黒を取れて勝機を感じたが、次局はコンディションを整えてベストを尽くす」と語った。

 第4局は、2月12、13日に静岡県熱海市「熱海後楽園ホテル」にて開催される。一力棋聖が勝利して2勝2敗のタイに持ち込むか、あるいは井山王座が3勝目をあげてリードするか、シリーズの行方を左右する重要な一戦となる。両者の激しい攻防が、今後一層期待される。

読売新聞オンラインはこちら

「次局もコンディションを整えてベストを尽くす」と井山王座
一力棋聖は、凱旋対局に臨んだものの、期待に応える勝利を掴むことができなかった

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