19歳で名人戦の挑戦者になり、20歳で名人を奪取した井山裕太だが、名人戦は必ずしも独走というわけではなかった。その過程を振り返ってみよう。
　2008年　第33期　井山、張栩名人に挑戦するも、３勝４敗で奪取ならず。
　2009年　第34期　井山、張を４勝１敗で破り、名人奪取。
　2010年～2018年名人獲得者＝井山５期、山下敬吾２期、高尾紳路１期、張１期。

　令和元年（2019）になると、新世代のホープが名人戦七番勝負の舞台に上がってきた。19歳の芝野虎丸である。井山が成し遂げられなかった十代での名人獲得なるか。迎え撃つのは奇しくも、井山のときと同じ張栩であった。