
井山、中盤の力戦制す【第49期碁聖戦五番勝負第1局・棋譜解説】
6月21日に「第49期碁聖戦五番勝負」(主催・新聞囲碁連盟)の第1局が大阪府大阪市北区「日本棋院関西総本部」で行われた。井山裕太碁聖が中盤で華麗なシノギを見せ、リードを奪った。その後も、芝野虎丸名人の追及をかわし、先勝を飾った。本局の勝負所となった場面を中心に、棋譜解説を紹介していく。
第49期碁聖戦五番勝負第1局
黒 井山裕太碁聖 白 芝野虎丸名人
日程:6月21日
結果:203手完、黒中押し勝ち
消費時間:黒3時間59分 白3時間59分
持ち時間:各4時間、5分前から1分の秒読み
主催:新聞囲碁連盟
賞金:800万円
立会:山田規三生九段
記録:村本渉四段、大森らん二段
新聞解説:佐田篤史七段
※YouTube配信はこちら
第1局:井山碁聖、黒中押し勝ち
第2局:7月13日
石川県金沢市「北國新聞会館」
第3局:7月19日
東京都千代田区「日本棋院東京本院」
第4局:8月8日
東京都千代田区「日本棋院東京本院」
第5局:8月16日
大阪府大阪市北区「日本棋院関西総本部」

第1譜(1―18)「臨機応変」

白8から12と右上を整形するのが現代定石。実戦は黒13から17と珍しい進行を選択。「周囲の配石を見て、井山碁聖は工夫されたのかもしれません」と新聞解説の佐田篤史七段。
参考図1(気になる配石)

黒1以下と互いに一子を制すのが現代定石。ただし、右辺に大きな黒模様を築きづらいため、▲の配石を活用しづらい難点が残る。

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