井山、中盤の力戦制す【第49期碁聖戦五番勝負第1局・棋譜解説】
6月21日に「第49期碁聖戦五番勝負」(主催・新聞囲碁連盟)の第1局が大阪府大阪市北区「日本棋院関西総本部」で行われた。井山裕太碁聖が中盤で華麗なシノギを見せ、リードを奪った。その後も、芝野虎丸名人の追及をかわし、先勝を飾った。本局の勝負所となった場面を中心に、棋譜解説を紹介していく。
第1譜(1―18)「臨機応変」
白8から12と右上を整形するのが現代定石。実戦は黒13から17と珍しい進行を選択。「周囲の配石を見て、井山碁聖は工夫されたのかもしれません」と新聞解説の佐田篤史七段。
参考図1(気になる配石)
黒1以下と互いに一子を制すのが現代定石。ただし、右辺に大きな黒模様を築きづらいため、▲の配石を活用しづらい難点が残る。
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