【東京都立秋留台高等学校】大垣雄作九段の「囲碁-体験教室」
「ミライを育てる」の第5回は東京都あきる野市にある東京都立秋留台高等学校の囲碁の体験教室を紹介する。
秋留台高校での囲碁授業は今回が初めてで、現在秋留台高校の教諭である上島純先生が、以前勤めていた武蔵村山高校で行われた囲碁入門教室を体験し、秋留台高校でも体験教室を開く運びとなった。
45分の授業を2コマ計1時間30分で囲碁のルールを学んでもらう。講師を担当するのは大垣雄作九段。
教室の会場となる図書室に入ると大垣九段の著書を始めとする囲碁の本が出迎えてくれた。
前半45分の授業では石を置く場所から始まり、石の取り方、着手禁止点を教え、生徒同士で石取りゲームを行った。
後半の授業では3手のヨミを鍛える問題が出され、生徒同士で相談して答えを探していた。
最後に囲碁の勝敗に関係する地の概念を紹介した。大垣九段は碁盤を無人島に見立てて、石を陣地を囲うための杭と表現して説明していた。
生徒たちは熱心に説明を聞き、対局では真剣な面持ちで、石が取れた際には笑顔になりながら打っていた。
生徒と共に授業を体験した柿原佐和子先生にお話を伺った。
・授業を受けていた生徒たちの印象を教えてください
「とても楽しそうでした。実際に打ってみて生徒たちが理解していることがわかりました」
・先生自身、実際に体験していかがでしたか
「初めてやりましたが楽しかったです。石が増えるにつれて複雑になり頭がぱんぱんになりました」
大垣九段に今回の教室についてお話を伺った。
・授業を受けた生徒の印象を教えてください
「呑み込みが早くて、ルールに関しても話したことが伝わっている印象がありました」
・今回高校生相手の教室ということで意識したことはありますか
「普段もっと年齢が低い子供たちを対象に教えています。その際には興味を引くようなことを考えて石の形でおにぎりを作ったりしてやっていました。今回はそういったことはせず大人相手と同じような内容で教えました」
・三手のヨミなど他の先生の入門教室ではあまり見慣れない内容を教えていましたが、何か意図はありますか
「(三手のヨミは)すぐは教えませんが、生徒が熟練して来た時に教えます。今日見た感じだとできる子はすぐに理解していたみたいなので、技を取り入れた方がいいということで教えました。説明を聞いているだけだと飽きてしまうので、問題を出して生徒も一緒に取り組んだ方が興味をそがれないのでいいと思いました」
・生徒たちに今後望むことなどはありますか
「囲碁に興味を持ってもらえたらぜひやってほしいです。とにかく囲碁に触れる機会を持ってもらえるのは本当にありがたいです。ルールを覚えて心の中に残ってもらえればいいし、将来やるチャンスが生まれるんじゃないかと期待しています」
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